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祈り

1992 卒業制作 / installation / ガラス / 0.5×0.8×0.5(m)

祈り

 人間は死ぬときに何を感じるのでしょうか。
魂が肉体から解放される瞬間、今回の人生で体験した学びをエッセンスとして凝縮し、さいごに魂のメモリーに[学び]として刻みつける。私にはそんな気がします。

 毎日夕日に向かって合掌している人達がいます。その姿は、[すべてに感謝]の悟りをメモリーに加えているかにも思われます。

 何度も転生している魂は、朝日を見る度に、
新しく身体を得た瞬間の喜びを思い出し、夕日を見る度、死んでいく瞬間に走馬灯のように巡る[学び]の尊さを思い出すのかも知れません。

 チベットでは49 日間ラマ教の僧侶が死者に祈りを捧げ、死者の魂が[学び]のメモリーを刻み、再生に進めるよう導いています。

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